テラヘルツ光の基礎研究や産業応用において、様々な物質に対するテラヘルツスペクトルを取得し、データベース化する事は極めて重要である。我々は情報通信研究機構 (NICT) と共同でテラヘルツデータベースを構築し、2009年度よりインターネット上での公開を行っている (図1(a) 参照)。掲載データの種類としては図1(b)に示すように生体関連物質から高分子ポリマー、糖類、農薬、各種有機、無機材料など幅広い領域をカバーしており、データ数も現在1200を超えている。このように量・質ともに海外における他のテラヘルツデータベースを凌駕しており、1年間で国内外から3500回程度アクセスされる世界的データベースとして稼働している。また、本データベースは今年度から科学研究費補助金研究成果公開促進費の重点課題にも採択され、現在は、ユーザーが更に使いやすくなるようにインターフェースや検索機能の強化等に取り組んでいる。今後は世界中の他研究機関からの提供データなども追加し、テラヘルツデータベースの更なる発展を目指す。